心に浮かぶこと

日々の生活で心に浮かぶことの整理、そして子どもに残したいメッセージ

出来なかったことを学ぶということ

人間は本質的に学ぶことが好きなのだろうか?それとも嫌いなのだろうか?

 

仮に私たちが、理由もよく分からないまま、知らない単語や公式を暗記しなさいと言われたら、「そんなことを学ぶのは嫌だな」と思うかもしれない。しかしながら、人間の本質は、新しいことを学び、出来なかったことが出来るようになることが大好きなのだろうと思う。

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子どもを見ていると、「人間って本来こうなんじゃないかな」と思うことがある。

 

私の子どもは何でも自分でやりたがる時期になった。これまで親がやってあげていた事を、同じようにやってあげようとすると、「自分でやりたい」、「自分でやりたかったのに」と態度で示して怒ったり、泣き出したりするようになってきた。洋服を着させてあげていたのを以前と同じようにやってあげようとすると、「自分でやる」と言い出す。

 

ただ、自分でちゃんと最後まで出来れば良いのだが、時には裏返しだったり、左右が逆だったりもする。急いでいる時は、「ごめん、急いでるから今回はパパが着させるね」と言って着させてしまうこともあるけれど、なるべく自分でやってもらっている。洋服の脱着だけではなく、手洗い時の蛇口の開け閉め、食器を定位置に置く作業、レンジで食べ物を温めた後にお皿からラップを外す作業、寝室のふすまの開け閉め、こういった作業もついいつもの癖でパパがやってしまうと、子どもは泣きそうな顔になりながら「自分でやりたかった」ということを示して、パパがやった作業を一旦元に戻してから自分でその作業をやる。パパが閉めたふすまをもう一度開けてから、自分で閉め直す。

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大人になると、自分でやらずに誰かが代わりにやってくれた方が嬉しいこともあるだろう。大人にとってみれば、ドアの開け閉めなどは、自分でやる代わりにドアマンが開け閉めしてくれたら、自分が大切にされている感じがして嬉しいに違いない。この時大人は、やろうと思えば自分で出来ると分かっていることを他人がやってくれるから、嬉しいと感じるのかもしれない。

 

子どもは、次は出来るようになるだろうと思って、これまで出来なかったことにもどんどん挑戦していく。そして、どんどん自分で出来るようになっていく。出来なかったことが出来るようになっていくことを、心から喜んでいる。「よし、次はこれもやってみよう」と思っていたところを、横に居た大人が代わりにやってあげてしまったとしたら、子どもにとってみたら泣きたくもなるのだろう。

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 これは人間の本質的な要素なのではないか。大人になってからも、出来なかったことが出来るようになるのは非常に嬉しい。楽器の弾き方を覚えたり、外国語が話せるようになったり、新しい料理を覚えたり。人によって分野の違いこそあれども、新しいことが出来るようになるのはとても楽しいことではないか。

 

この楽しみを奪ってはいけないと思った。子どもに限らず、家族や友人が新しいことを出来るようになるよう応援していこう。職場では他のメンバーや部下が新しいことを出来るようになるよう応援していこう。そして自分自身も新しいことの習得を楽しもう。